部屋弾き用に便利なスモールアンプないかな〜と探していたら良いアンプがありました。
クリーン、クランチ、ハイゲインの全部を１台で出来てしかもエフェクトも付いている真空管アンプあったら便利ですよね〜。
エフェクトボードも場所取るし〜。

ありました。Fender USA Super Champ XD です。

ハイゲインは物足りないのでブースターが必要ですが、かなり使えます。
流石Fenderだけあってクリーンは良い音です。
ところが、更に良い音にしようとスピーカーを乗せ換えたら全く使えない音になりました。
１０インチのスピーカーですが、ジェンセン、エミネンス、ＪＢＬのどれを乗せても駄目です。
こもった音やチープな音になってしまいます。
結果、純正スピーカーが一番良い音です。

試行錯誤の末ようやく分かりました。音量です。
部屋弾き程度の小音量ではVOICE機能もスピーカーの音色もほとんど満足出来ません。

ですが、なるべく音量を上げずに良い音で弾きたい！！

そこで今回製作したのがＸＤ用のキャビネットです。
市販のSPF材を使い強度を保ったまま軽くすれば箱鳴り感が出て、なるべく小音量でも満足出来るかな〜と考えました。

下の色々な写真をクリックすると詳細な画像が見れます。





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Fender USA Super Champ XD

Fenderアンプの長い歴史の中から生まれた数々の名器を、現在のスペックを取り入れて復活させる”Vintage Modified”シリーズ。
今回第二弾として、’82〜’85 年まで生産されたSuper Champ?をベースにしたSuper Champ? XD が登場します。
本格的なチューブ・サウンドだけでなく、16 種類のDSP エフェクトと16 種類のアンプタイプがセレクトできる
VOICE コントロールを搭載することで、さらに多彩なサウンド・メイキングが可能になりました。

W　４４５×D　２３２×H　３８４（ハンドル含まず、ゴム足含む、実寸です。）
重さ　１１．３キロ

純正スピーカーは低音が出過ぎており高音がいまいち物足りない感じでした。
こもった感じがありますが、全体的に見るととても良い音してると思います。

所有している３種類の１０インチスピーカーに乗せ換えてみました。セッティングは
Volume　３(Normal)、Gain　７．５、Volume　３、 Voice　８、Treble　６、Bass　６、F/X　無し



Jensen　P１０Q　はチープな音で使用不可です。（ラジオから聞こえるような音圧の無い音です。）
EMINENCE　RAMROD　は太い音ですが全体的にこもって聞こえます。
純正のほうが良い音です。
JBL　K110　はクリーンがかなり良い音になりました。でもリードが・・・。





Super Champ XDをもっと良い音にしたいとやっと完成したキャビネットです。

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試作１号　￥３０，０００　トーレックス仕上げ用

SPF材（市販品１９ｍｍ厚）
サランネット　Ａｎｔｉｑｕｅ　Ｓｉｌｖｅｒ
バッフル板（MDF１２ｍｍ）
スピーカー取付ネジ（４点止め）
裏板（SPF材１０ｍｍ）
キャビネット仕上げ無し
W　４４５×D　２３２×H　４４５（ハンドル含まず、ゴム足含む）
重さ　９．４キロ
１０インチ仕様

少しサイズ（高さ）を大きくしてみました。純正スピーカーを取り付け音色を試した結果
音がタイトになりました。純正は少し低音が出過ぎるのでそれから比べると細く迫力が無くなったように感じますが、
引き締まって歯切れが少し良くなったと思います。それでもかなり迫力ある音ですよ。
高音が繊細できらびやかな音が出るようになりました。
純正と比べると高音が良くなったのははっきり分かります。
重さが１．９キロ軽くなりました。材が軽く柔らかいのでその分箱鳴りします。





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試作２号　￥６０，０００　豪華仕上げ

SPF材（市販品１９ｍｍ厚）
サランネット　Ｏｘｂｌｏｏｄ／Ｙｅｌｌｏｗ
バッフル板（MDF１２ｍｍ）
スピーカー取付ネジ（４点止め）
裏板（SPF材１０ｍｍ）
キャビネット仕上げ　オイルステン（メープル色）着色、蜜蝋ワックス仕上げ
W　４４５×D　２４８×H　４４５（ハンドル含まず、ゴム足含む）
重さ　１０．３５キロ（Jensen　P１２Q　装着の場合）
１２インチ仕様
ナラ材縁取り豪華仕上げ
Fender 純正(ドッグボーン）ハンドル付き

１号とほとんど同じサイズです。こちらは１２インチ仕様で純正と比べると全体的に太い音です。
キャビネット小口をナラ材で綺麗に縁取りすることにより豪華な装飾となりました。
アコースティックギターのバインディングみたいな感じです。
奥行きが増えたので前後のバランスを取るためコントロール部が少し奥に引っ込んでしまいました。
バッフル板の上部が見えてしまうので隠す為に装飾しました。かえって豪華に見えるようになりました。

１２インチでは所有している３種類のスピーカーを試しました。



Jensen　P１２Q　はクリーンがまあまあ良い音しました。純正より音も太く高音も出て良い音ですが、リードがチープな音です。
音量を上げれば何とか使用出来ると思います。
CELESTION　VINTAGE30　は純正より音も太く高音も出て全体的に良い音です。
EV ( エレクトロボイス )　 EVMー12L　は所有する１２インチの中では群を抜いて良い音です。クリーンはきらびやかで太く最高に良い音しました。
リードも歯切れが良く太く全体的に見ても最高の音でした。ネックは重さでしょうか？





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試作３号　￥２８，０００　塗装仕上げ用

SPF材（市販品１５ｍｍ厚）
サランネット　Ａｎｔｉｑｕｅ　Ｓｉｌｖｅｒ
バッフル板（MDF９ｍｍ）
スピーカー取付ネジ（４点止め）
裏板（SPF材１０ｍｍ）
キャビネット仕上げ無し
W　４３７×D　２３２×H　３７４（ハンドル含まず、ゴム足含む）
重さ　８．１キロ
１０インチ仕様

純正と同じ内寸で板の厚みを１５ｍｍにしました。厚み分外寸が小さいです。
１号と同等の音色ですが、こちらのほうが箱鳴りが凄いです。何と言っても軽さです。純正と比べると重さが３．２キロも軽くなりました。
軽いですよ〜。一番純正と比較しやすいので３号に所有している３種類の１０インチスピーカーを乗せて比べました。

Jensen　P１０Q　はチープな音で使用不可です。（ラジオから聞こえるような音圧の無い音です。）
EMINENCE　RAMROD　は太い音ですが全体的にこもって聞こえます。純正のほうが良い音です。
JBL　K110　は所有する１０インチの中では群を抜いて良い音です。クリーンは繊細できらびやかな最高に良い音しました。
リードも歯切れが良く全体的に高音寄りですが問題ないと思います。やはりネックは重さでしょうか？





結果から言いますと今回の試作キャビネットは成功したと思います。
高音が繊細できらびやかな良い音になり低音も十分出ています。
箱鳴り感も増え重さも軽くなり全体的に見ても純正キャビネットより良い物が出来たと実感しました。

特に１０インチK110と１２インチEVMー12Lは別格で良い音してます。両方とも高価なスピーカーで重さもあります。
ガッシリしたフレームが微細な振動も表現出来る為良い音色なのでしょうか？重さがネックですが、これだけ良い音が出るなら我慢出来ると思います。

箱鳴りに関してはこちらを読んで頂ければと思います。

上記のキャビネットの価格にはアンプ部、スピーカー、ハンドル、ロゴプレートは含まれません。
キャビネット本体のみの価格ですので、純正から乗せ換えて下さい。
裏板の形状が純正とは違い真空管の熱逃げと様子を見れるように穴が空いております。
小さなお子様のいる環境ではくれぐれも火傷等の事故に気をつけて下さい。
こちらでは一切の責任を取れませんので御了承下さい。

今回はここまで。





実は続きがありまして、
Super Champ XDはクリーン、クランチは良い音が出るのですが、ハイゲインがいまひとつ物足りません。
ある程度大きな音量を出さないとVOICE機能も物足りず皆さんが手放してしまう理由の一つだと思います。

そこで秘策が下の写真の　BOSS　GE-10です。ブースターとして使用します。
アンプのGainを上げすぎると低音がモコモコになってしまうので、歯切れが良いところまでにしておいて
後はGE-10でブーストしてGainを上げます。すると低音が引き締まったまま歪量が増えます。
写真のようなセッティングですと全体的にブーストして更にミドルが強調され良い音になります。
ブースターも色々試しましたが、GE-10が一番です。ツマミを回転させるタイプのものより細かな調整が出来ますので
かなり使えます。今ではヴィンテージエフェクターになってしまいましたが、中古品を１万円前後で入手出来ると思います。
音の劣化はあるでしょうがほとんど気になりません。これでハイゲインも使えるようになるので部屋弾きでしたら
Super Champ XDとGE-10があれば十分満足出来ると思います。

チューブアンプの中では低価格で、高額なアンプに負けないくらいの良い音色を持っているのでお勧めです。
以前、Ｍａｒｓｈａｌｌ　ＪＣＭ８００combo　４０１０　と言う８０年代のアンプを所有しておりました。クリーン、クランチが凄く良い音で評判も人気もありますが、
クリーンで言うならSuper Champ XDのほうが良い音してると思いますよ。内臓のエフェクトも綺麗な音色なので使えます。

部屋弾きの環境ですと、中々Volumeを上げられないと思いますが、５〜くらいでVOICE機能も生きてきます。
ノイズやハウリングも出て来ますが、GainやTrebleの調整で良い音色も作れます。